山本美香さん

  27, 2012 02:51
ジャーナリスト、山本美香さんが、
内戦が続くシリアで取材中に戦闘に巻き込まれ、亡くなられました。

山本美香さん、という人がどのような方だったのかも知らず、
いろいろなニュースや記事を目にするようになってから、
だんだんと、この人の存在が、私の中で大きくなり、
想いが、深く、心の奥深く、染み入り …

山本美香さんの言葉、想いを、ここに書きとめておきます。



山本美香さんへのインタビュー記事。
ウェブメディア「なでしこVoice(なでしこボイス)」より。

 夢や目標に向かって頑張る人もいるけどそんな人ばかりじゃないでしょ。
 そういうことを意識しなくても、ただ生きているだけで幸せという人もいる。
 そういう若者にとっては、きつい世の中ですよね。
 私自身、ビジョンとか目標をあまり意識したことがないんですよ。
 目の前にあることをひたすらこなしていって、
 その先のことはその時になったら考える。
 フリージャーナリストとしての活動も初めから目標としていたわけではありません。
 目の前の仕事をクリアして、ステップを踏んでいくうちに、
 今の道にたどりついたという感じ。
 まだまだ途上ですが、夢やビジョンを持つのもいいけど、
 そればかりに気をとられると今、この瞬間が疎かになりがちです。
 だから「今を充実させる」というのは大事なことだと思います。
 そうすれば自ずと自分が進みたい道に繋がっていくから。(引用「なでしこVoice」)

 山本さんの訃報には多くの人が悲しんだ。
 カンボジアを中心として東南アジアで活動する
 フォトジャーナリストの安田菜津紀さん(25)は
 自身のツイッターでもその気持ちを述べている。

 (以下引用:8月21日安田菜津紀さんのツイッターから)
 【ジャーナリストがどこかの国で亡くなる度に、
 誰かが「そんな危ない国に行く方が悪い」と批判する。
 ある先輩が言っていた。
 「本当に伝えなければならないことがある場所に、”安全”な場所は殆どない」。
 頭の中がぐちゃぐちゃだ。】
    ~ こちら より引用 ~



山本美香さん「戦争は遠い国の人ごとではない」 2012年8月23日

 彼女はいつも「戦争」ではなく「人」を見ていました。

 100人の死者の一人一人の名前があるのだ。
 その人たちはどんな人だったのか?
 どんな人生を生き、誰を愛し、誰に愛されたのか? 

 「数字で見てはいけない。一人、一人、しっかりと人を見なくては」

 イスラムでは男女の接触は厳しく制限されている。
 女性の彼女にしか、イスラムの女性たちの声は伝えられないのです。
 女性を、子どもを、母親の声を大切にしていました。
 日本女性である彼女が戦場に立つ意味があるのです。

 インタビューの最後にこんな質問をしました。
 「なぜ戦争の悲劇は繰り返されるのでしょう?」

 最後の質問に彼女は答えてくれた。
 「無関心というのが大きな罪のひとつではないでしょうか?
 根っからの悪人はそれほどいないのに、戦争は起きてしまう。
 原因はいろいろありますが、
 戦争が起きる兆候は必ずあって未然に防ぐ手立てもあるはずです。
 でもそれを自分には関係ないと目をそらしてしまう。
 一度始まった戦争を辞めることは難しいと知っているのに、
 私たちは未然に戦争を防ぐことを怠っているのです」
 
 そして、シリアは遠い戦場ではない。
 「世界の安定はつながっている。日本にいる人にとっても、
 遠い国の人ごとではないのです。
 生まれた場所、時代が違うだけで、
 同じ人間がひどい目にあっていることを、
 ちゃんと見てほしい。想像してほしい」
      ~ こちら より引用 ~



それでも戦場へ

 「一対一で話し合えば理解できるのに、
 分かり合えないことで憎み合い戦争になる。
 戦争を起こす無知や無関心を補うために、報道するという信念があった。
 いじめなどにも興味があったようで、
 人の気持ちや異文化を知ってもらうことが大事だと考えていた」
 「残念ながら、世界には戦争がいっぱいある。 
 この力の均衡を崩し、平和をつくっていくのが、次の若い人たち。
 『自分たちが平和をつくるんだ』 という思いを持つ子どもが、
 できるだけ多く増えるといい。
 その願いを込めている」
 「若い世代に奮起してほしい。
 日本は経済が傾いて、萎縮している。 
 メディアも社会もいっぱい、いっぱいで、世界に目が向けられない。
 東日本大震災の時に、世界中がたくさん声を掛けてくれた。
 アフガンやイラクを支援した恩返しのように、応援してくれた。
 戦争が遠い国のことだと思わないでほしい」
   ~ 「中日新聞」 2012年8月23日付 より ~


  … 拍手に感謝いたします m(_ _)m …

※ 『シリア真相ルポ』 という記事もありました。

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