自然や宇宙の不思議 ♪
29, 2014 02:28
この春、久しぶりに地球に接近している、火星。
夕暮れ時、南東の空に、不思議な赤い色の光を放っている火星が目を引きます。
(赤い彗星、と言えば、「シャア・アズナブル」
南海の赤い特急、と言えば、「赤いラピート」 … 関西空港―難波間で26日から6月末まで運行)
~ 早くも 脱線している? ワタシ(*^皿^*) です ^^; ~
ちょっと興味を引く、面白いお話を書きとめておきます ♪
困った本を、手にしてしまった。
静岡大学教授の稲垣栄洋さんの 『身近な雑草の愉快な生きかた』 (ちくま文庫) である。
雑草の驚くべき生き残り術を生き生きとした文章で伝えてくれる好著なのだが、
副作用がある。草むしりがしにくくなるのだ。
例えば、ホトケノザ。ランを思わす可憐な花をよく見れば、
ちょっと派手な模様がある。
あれは、ハチのためのヘリポートなのだそうだ。
そこに着陸したハチは今度は花の奥へと導く線を目にする。
この標識通りに進めば、ハチは蜜を手にし、知らぬうちに受粉作業も果たす。
ホトケノザの花は、誘客上手な空港である。
次はハコベ。その柔らかい茎をそっと引っ張りちぎると、細い筋が出てくる。
強すぎる茎は踏まれれば、ポキッと折れる。
柔らかいだけなら、簡単にちぎれる。
ハコベの柔らかな茎は中に丈夫な筋を持つ。
柔らかい身のこなしに、芯の通った強さ。実にあっぱれな生きざまだ。
草むしり中に出くわすダンゴムシにも、驚かされる。
かの虫はなぜコンクリートブロックの辺りに蠢いて(うごめいて)いるのか。
稲垣さんの 『身近な虫たちの華麗な生きかた』 によると、
あの鎧は炭酸カルシウムからできている。
人が骨を強くするために牛乳を飲むように、ダンゴムシはコンクリートを食べているのだ。
標識完備の花にブロック塀を食べる虫。
感心ばかりしていて、草むしりは進まない。
~ 2014.4.8. 「中日春秋」 より ~
長湯をしたり、洗いものを長時間したりすれば、指先がしわしわになる。
あれはなぜか?
そんなものは、指の皮が水を吸ってふやけているだけ。
そう考えて何の疑問も持たなかったが、どうも違うらしい。
英生物学誌に昨年発表された論文によると、
あのしわは自律神経の働きで指先の血管がぎゅっと締まって皮膚の下の組織が縮み、
皮がたるんで起きる現象。
では、何のためにそんな反応が起きるのか。
英国の研究チームは、ガラス玉を指でつまみ移す実験をした。
乾いた玉なら乾いた手の方が効率がいいが、
濡れた玉だと、水に浸してしわが寄った指の方が効率がいいと分かった。
つまり水に浸ってできた手や足の指先のしわは、濡れたところでの滑り止め。
まるで滑りやすい道に乗り入れた途端、
ノーマルタイヤからスタッドレスタイヤに履き替えるような機能が、
私たちの手足には備わっているらしい。
無意味そうなしわに潜む驚きの働きだが、
「無用の長物」の代表選手とされてきた盲腸にも立派な働きがあるという。
大阪大学の武田潔教授らが、マウスを使った実験で調べたところ、
盲腸から細く伸びる虫垂が、
腸内の細菌を健やかに活動させる仕事を担うと分かったそうだ。
役に立たなそうなものに、実はしごく大事な役目が潜む。
これこそ「無用の用」。
「盲腸のような…」という比喩は、お役御免となりそうだ。
~ 2014.4.15. 「中日春秋」 より ~
中将姫(ちゅうじょうひめ)の願いかなった
宇宙旅した桜咲く
国際宇宙ステーション(ISS)で2008~09年に宇宙を旅した桜の種から発芽した若木が、
岐阜市大洞の願成寺で初めて三輪の花を咲かせた。
境内にある樹齢千二百年余の国天然記念物「中将姫誓願桜」の子孫。
種から花を咲かせるまで育ったのは初めてという。
親木はヤマザクラの変異種で花びらが一輪に三十二枚あるが、
若木の花びらは五枚しかない。
宇宙生物学が専門の高橋秀幸東北大教授は
「科学的根拠を示すのは難しいが、
宇宙放射線や無重力の効果で突然変異が起きた可能性は否定できない」と話している。
全国の有名な桜の一つとして宇宙空間の影響を調べるため、
二百六十五粒の種が08年十一月にスペースシャトルで打ち上げられ、
09年七月までISSで保管された。
地球に戻ってから二粒が発芽。
願成寺の境内に植樹され、高さ三・九メートルの若木に育っている。
地元住民らでつくる中将姫誓願桜保存会の玉田和浩会長(70)は
「宇宙の奇跡だ。これで誓願桜を後世に残せる」と喜んでいる。
~ 中日新聞より ~
… 宇宙を旅した桜の事は こちら にも書きとめています …
… 拍手を、どうもありがとうございます (*- -)(*_ _)ペコリ
心から嬉しく思います ^^ …
夕暮れ時、南東の空に、不思議な赤い色の光を放っている火星が目を引きます。
(赤い彗星、と言えば、「シャア・アズナブル」
南海の赤い特急、と言えば、「赤いラピート」 … 関西空港―難波間で26日から6月末まで運行)
~ 早くも 脱線している? ワタシ(*^皿^*) です ^^; ~
ちょっと興味を引く、面白いお話を書きとめておきます ♪
困った本を、手にしてしまった。
静岡大学教授の稲垣栄洋さんの 『身近な雑草の愉快な生きかた』 (ちくま文庫) である。
雑草の驚くべき生き残り術を生き生きとした文章で伝えてくれる好著なのだが、
副作用がある。草むしりがしにくくなるのだ。
例えば、ホトケノザ。ランを思わす可憐な花をよく見れば、
ちょっと派手な模様がある。
あれは、ハチのためのヘリポートなのだそうだ。
そこに着陸したハチは今度は花の奥へと導く線を目にする。
この標識通りに進めば、ハチは蜜を手にし、知らぬうちに受粉作業も果たす。
ホトケノザの花は、誘客上手な空港である。
次はハコベ。その柔らかい茎をそっと引っ張りちぎると、細い筋が出てくる。
強すぎる茎は踏まれれば、ポキッと折れる。
柔らかいだけなら、簡単にちぎれる。
ハコベの柔らかな茎は中に丈夫な筋を持つ。
柔らかい身のこなしに、芯の通った強さ。実にあっぱれな生きざまだ。
草むしり中に出くわすダンゴムシにも、驚かされる。
かの虫はなぜコンクリートブロックの辺りに蠢いて(うごめいて)いるのか。
稲垣さんの 『身近な虫たちの華麗な生きかた』 によると、
あの鎧は炭酸カルシウムからできている。
人が骨を強くするために牛乳を飲むように、ダンゴムシはコンクリートを食べているのだ。
標識完備の花にブロック塀を食べる虫。
感心ばかりしていて、草むしりは進まない。
~ 2014.4.8. 「中日春秋」 より ~
![]() | 身近な虫たちの華麗な生きかた (ちくま文庫) (2013/03/06) 稲垣 栄洋、小堀 文彦 他 商品詳細を見る |
長湯をしたり、洗いものを長時間したりすれば、指先がしわしわになる。
あれはなぜか?
そんなものは、指の皮が水を吸ってふやけているだけ。
そう考えて何の疑問も持たなかったが、どうも違うらしい。
英生物学誌に昨年発表された論文によると、
あのしわは自律神経の働きで指先の血管がぎゅっと締まって皮膚の下の組織が縮み、
皮がたるんで起きる現象。
では、何のためにそんな反応が起きるのか。
英国の研究チームは、ガラス玉を指でつまみ移す実験をした。
乾いた玉なら乾いた手の方が効率がいいが、
濡れた玉だと、水に浸してしわが寄った指の方が効率がいいと分かった。
つまり水に浸ってできた手や足の指先のしわは、濡れたところでの滑り止め。
まるで滑りやすい道に乗り入れた途端、
ノーマルタイヤからスタッドレスタイヤに履き替えるような機能が、
私たちの手足には備わっているらしい。
無意味そうなしわに潜む驚きの働きだが、
「無用の長物」の代表選手とされてきた盲腸にも立派な働きがあるという。
大阪大学の武田潔教授らが、マウスを使った実験で調べたところ、
盲腸から細く伸びる虫垂が、
腸内の細菌を健やかに活動させる仕事を担うと分かったそうだ。
役に立たなそうなものに、実はしごく大事な役目が潜む。
これこそ「無用の用」。
「盲腸のような…」という比喩は、お役御免となりそうだ。
~ 2014.4.15. 「中日春秋」 より ~
中将姫(ちゅうじょうひめ)の願いかなった
宇宙旅した桜咲く
国際宇宙ステーション(ISS)で2008~09年に宇宙を旅した桜の種から発芽した若木が、
岐阜市大洞の願成寺で初めて三輪の花を咲かせた。
境内にある樹齢千二百年余の国天然記念物「中将姫誓願桜」の子孫。
種から花を咲かせるまで育ったのは初めてという。
親木はヤマザクラの変異種で花びらが一輪に三十二枚あるが、
若木の花びらは五枚しかない。
宇宙生物学が専門の高橋秀幸東北大教授は
「科学的根拠を示すのは難しいが、
宇宙放射線や無重力の効果で突然変異が起きた可能性は否定できない」と話している。
全国の有名な桜の一つとして宇宙空間の影響を調べるため、
二百六十五粒の種が08年十一月にスペースシャトルで打ち上げられ、
09年七月までISSで保管された。
地球に戻ってから二粒が発芽。
願成寺の境内に植樹され、高さ三・九メートルの若木に育っている。
地元住民らでつくる中将姫誓願桜保存会の玉田和浩会長(70)は
「宇宙の奇跡だ。これで誓願桜を後世に残せる」と喜んでいる。
~ 中日新聞より ~
… 宇宙を旅した桜の事は こちら にも書きとめています …
… 拍手を、どうもありがとうございます (*- -)(*_ _)ペコリ
心から嬉しく思います ^^ …